新築工事の着工前の近隣挨拶って何をどうすればいい?

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家づくりの準備
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はじめに

施主としては、これから始まる新築工事をワクワクした気持ちで迎えることでしょう。

しかし冷静に考えてみてください。

その敷地の周りに住んでいる住人にとっては平穏な日常が騒がしい日常に変わってしまうのです。

それに見慣れない人や車が周囲を出入りをするようになり、不安に思うこともあるでしょう。

そこで、工事を始める前には必ず近隣の方への挨拶を行うのが礼儀と言えるでしょう。

今回は主に新築工事の着手前の近隣挨拶についてまとめます。

ぜひ最後まで読んでみてください。

近隣挨拶の目的・意味

近隣挨拶は主に「工事着工前」と「引越し」の時に行うのが一般的です。

それぞれ、少しずつ挨拶の意味合いが違うのでここでまとめてみましょう。

工事着工前の近隣挨拶の目的と意味
  • これから工事が始まり、迷惑をかけることをあらかじめ詫びる。
  • 工事の期間や作業時間を伝える。
  • 工事の責任者の問い合わせ先を伝える。
  • 工事への注意点や要望事項がないかどうかの聞き取りをする。
  • 施主と近隣の方の顔合わせ。
引越時の近隣挨拶の目的と意味
  • 工事中迷惑をかけたことのお詫びと協力をいただいたことに対するお礼。
  • これから友好関係を築いていただくようにお願いをする。
  • 施主家族の顔見せ。

このように見てみると工事着工前の挨拶は「工事についてのお知らせ」の意味合いが強いと言えます。

引越し時の挨拶には、「騒がしくして迷惑をかけたのに我慢してくれてありがとうという感謝と、これから仲良くしてくださいねというお願い」を込めるものです。

近隣挨拶を行う理由

法律上、施主が近隣挨拶をしなければ罰せられるなどということはありません。

自分の敷地で自宅を建てることは施主に与えられた権利で他人から文句を受ける理由は何もありません。

つまり、近隣挨拶を施主がするかしないかは自由です。

しかし、好き勝手に工事を行えばおそらく近隣からの反発は否めません。

なぜなら、振動や騒音だけではなく見知らぬ人や車両の出入りがあったりすると平穏だった地域の雰囲気が阻害され、迷惑をかけることは当然だからです。

施主は工事中そこに住んでいるわけではないので直接的な利害は感じませんが、隣近所の方は工事中ずっと不安な気持ちで一杯になります。

不安な気持ちはやがて不満になり、クレームにつながる恐れもあります。

クレームはその場だけのことではなく施主が入居した後にも遺恨が残ることがあるため、極力発生を抑えなければなりません。

そういう意味でも近隣の協力なくしては工事を進めることはできないと捉え、理解と協力を求めて近隣挨拶を行う必要があります。

入居後の住みやすさは近所との友好的なお付き合いがあってこそ保たれると思います。

その第一歩として工事に関する近隣挨拶は施主が自ら行うとても重要なイベントなのです。

近隣挨拶のやり方

範囲

近隣挨拶の範囲はありきたりですが「向こう三軒両隣」は基本です。

つまり新築の敷地に接する近隣と、道路を挟んだ向かいの三軒が対象です。

ただし、それだけでは不足している場合もありますのでポイントをお伝えします。

まず、近隣同士のコミュニティが盛んで他者とのつながりが強い地域であれば、属するブロック内の全員にも回っておいた方が良いかもしれません。

何なら、その地域のブロック会議に参加させてもらい、挨拶をまとめてさせてもらうのも一つの方法かもしれません。

工事に入る前に、そこがどんな地域色なのかは事前にリサーチしておくと良いでしょう。

一番良いリサーチ方法は最初に自治体の会長の家に挨拶をして話を聞くことです。

自治会長はその地域の風習や雰囲気を知っているため、いろいろな情報を得られるはずです。

どの範囲を回ったら良いか相談してみてください。

次に考えなければいけないことは住民が住んでいない土地に接している場合です。

たまに、隣が駐車場や畑・田んぼであれば近隣挨拶に回らなくても良いですよねと聞かれることがあります。

いえ、土地の所有者、もしくは管理会社に必ず挨拶に行ってください。

なぜなら、土地を使って業を行う方たちは、当然ですが土地に関しては相当シビアな考えを持っている方が多いからです。

一般の住民よりもさらに気を遣ってあげなければなりません

畑や田んぼの所有者の住所に関しては住宅営業スタッフに言えば調べてもらえます。

早めにリサーチして工事にかかることを伝えておきましょう。

そして、もう一つ考慮するべきことがあります。

それはすぐ隣に住んでいなくても工事をすることによって多大なる影響を与えてしまう人たちがいることです。

例えば、前面道路が狭くて建方工事の時にクレーン車などの重機が道路に設置されることを考えてみてください。

必ず通行止めになってしまいますよね。

では、どのような方に影響が出るでしょうか?

一例をあげます。

  • 生活道路として毎日そこを使っている方々。
  • その道路を使ってトラックが出入りしている地元の工場
  • お迎えルートになっている幼稚園の通園バス
  • 通学路になっている小学校
  • ゴミ収集車

敷地の近隣に対し工事がどのような影響を与えるのか想像することで、誰に近隣挨拶をすれば良いかがわかるようになります。

工事内容が不明であれば現場監督に相談しましょう。

アパートやマンションなどの集合住宅がある場合は、基本的にはポスティングでいいでしょう。もしマンション管理者の窓口がある場合は挨拶に行き、案内文を掲示していただくようお願いする方法がベストだと思います。

時間帯

私の経験上、近隣挨拶は地鎮祭が終わった後に施主と一緒に回ることが多いです。

解体工事の場合は、解体着工前の現地打合せを行った後に行くか後日時間を決めて回ります。

いずれも工事着工の1週間くらい前には済ませておいた方が無難でしょう。

特に解体工事については騒音や振動に耐えられない方が一時的に避難を考える場合もあります

それには時間的余裕が必要ですので早い方が良いでしょう。

注意しなければいけないことは、施主の挨拶が工事関係者の挨拶より後になってはいけないということです。

近隣の方と今後長くお付き合いしていくのは施主であり、家を建てる本人がまずは挨拶をするべきでしょうと考えている近隣住民の方は少なくありません。

また、着工前に施主が近隣挨拶に行かないと、面倒くさいことは業者にやらせているという悪い印象を与えてしまいかねません。

それを踏まえて考えると、施主と業者が別々のタイミングで挨拶に行く場合はあらかじめ挨拶範囲を決めておかなければなりません。

そうしないと施主が挨拶に行ってない範囲まで工事業者が挨拶に行ってしまえば、先ほどの状況が生まれてしまうからです。

 

さて、挨拶に行く日取りが決まったら今度は時間です。

そもそも挨拶に行くわけですから住民と会うことが目的です。

在宅率の低い時間帯に行っても住人に会えなければ効果が薄れてしまいます。

住民が在宅している確率が高いタイミングでいきましょう。

在宅率が高いベストな時間帯は休日の午後と言われています。

逆に、避けなければいけない時間帯はお昼時や早すぎる朝や18時以降の遅い時間帯です。

挨拶に突然来られる相手側の立場になって考えれば当然の話ではありますけどね。

どうしてもお会いできなかった場合はあまりしつこく何回も訪問せず、案内文をポスティングして、工事の開始だけは知らせてあげてください。

方法

工事関係者の近隣挨拶では案内文の用紙タオルなどの粗品を配ります。

案内文には以下のことが書かれています。
  • 施主名
  • 挨拶
  • 工事期間
  • 作業時間
  • 工事場所
  • 連絡先窓口
私の場合、不在の時は案内文だけをポスティングし、タオルなどの粗品はポストに入れません。ポストの口が小さく入りきらない場合、ポストの口に隙間ができてしまいます。 その後、雨が降るとポストの中のものがずぶ濡れになってしまうということを考慮してのことです。(実はこれは昔に私が受けたクレームです。)
施主名についてですが、たまに記入をしないで欲しいと言われる場合があります。

個人情報にもつながることですので、そのような要望がある場合は現場監督が案内文を用意する前に伝えておきましょう。

氏名の記入は避け「A様邸新築工事」などとしてもらえば、個人宅の新築が始まるんだなという情報が伝わりますのでオッケーです。

参加者

施主の挨拶の時はなるべく家族全員で行くようにしましょう。

お顔を見せることで、近隣の方も施主の家族構成が分かり安心してくれます。

営業・現場監督と同行する場合は現場監督だけが同行すれば良いと思います。

あまり人数が多くなると突然来られた近隣の方はびっくりするはずです。

特に現在はコロナの影響で、密な接触を避ける必要があります。

必ずマスクをして長時間の話し込みにならないよう配慮をすると良いでしょう。

服装は普段着でいいと思います。

フォーマルな格好でとアドバイスされる場合もあるとは思いますが私はそうは思いません。

普段と変わらない格好で会いに行った方が相手にとっては親近感は湧くものです。

参考フレーズ

近隣挨拶に慣れている施主はそうはいないと思います。

人見知りの方はそもそもなんて言えばいいんだろうと悩まれるかもしれません。

そんな方のために挨拶のフレーズを作りました。

これをまる覚えというよりはこんな流れで進めれるようにイメージして当日を迎えるようにしましょうね。

(インターホン越し)

施主「こんにちは。突然すみません。これから近くで新築工事を始めることになりました施主の〇〇と言います。よろしければご挨拶させていただいてもよろしいでしょうか。」

相手「はい。お待ちくださいませ。」

(玄関先で)

施主「はじめまして。〇〇と言います。お忙しいところ急に押しかけて大変恐縮です。これから工事を始めることになりましたのでご挨拶に伺いました。」

相手「あーそうなんですね。」

施主「はい。これから◯ヶ月間ほど私どもの工事で大変ご迷惑をおかけいたしますが何卒よろしくお願いいたします。」

相手「いえいえ、お互い様ですよ。」

施主「ありがとうございます。うちはこのような家族構成です。子供もまだ小さいので住んだあとももしかしたらご迷惑をおかけするかもしれません。ぜひ温かい目で見守っていただければと。」

相手「もちろんです。賑やかになって嬉しいですよ。」

施主「そう言っていただきほっとしました。これ、つまらないものですが…(手土産を渡す)」

相手「まぁ、お気遣いありがとうございます。」

施主「工事の詳細については工事業者さんがまた伺うと思います。私たちは入居の時に改めてご挨拶に伺います。その時はご近所の決まり事などあればまた色々と教えてください。」

相手「分かりました。お引越しされる日を楽しみにしてますね。」

施主「はい。それではご家族の皆様にもよろしくお伝えくださいませ。失礼いたします。」

手土産の選び方

工事開始時の挨拶の際には工事関係者がタオルなどの手土産を用意する場合が多いです。

同時に回るのであれば特に用意する必要はないかもしれません。

引越しの挨拶の時に手土産は必要になりますので、着工前の挨拶には持参しない方が多いです。

もちろん、施主として用意したいということであればその方が印象は良くなります。

注意点は業者の粗品と被らないことです。

業者さんは会社で用意してある粗品があるので、それが何なのか事前に聞いておきましょう。

おすすめの手土産をリンクしておきます。

ぜひ参考にしてください。

 



まとめ

いかがでしたでしょうか?

ここで述べたように近隣挨拶は施主の仕事として大事なイベントだと考えていいでしょう。

工事中のトラブルを抑えるためでもありますし、完成後に気持ちよく地域に迎え入れられるためでもあります。

面倒くさがらずにしっかりと準備をしておいてくださいね。

それでは今回はここまでといたします。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

 

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