戸建て住宅の排水管は詰まりやすいって本当!?解説いたします。

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マイホーム完成後のアドバイス
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はじめに

戸建て住宅に住んでいるとマンションと違い、隣や下階の部屋の住人を気にせず落ち着いて暮らせるとか、広々としてゆったりと暮らせるとか、子供が壁や床を傷つけても大家さんに怒られることがないとか、考えてみると様々なメリットがありますよね。

しかし、その反面もちろんデメリットもあります。

デメリットの中で一番大きな不安要素が家の中でトラブルが起こった時に、どうすればいいのかわからないということではないでしょうか?

何が起こっても基本的には全て自分で何かしらの対処をしなければならず、誰も面倒を見てくれないということからの不安です。

まあ、壁のめくれや床の傷なんかは、いずれ時間がある時に補修材を整えてじっくりやれば何とかなるとしても、トイレやキッチンの詰まりが起こった時には、さすがに誰でも焦るのではないでしょうか。

マンションであれば管理人さんに連絡して対応してもらえばいいので安心ですが、戸建て住宅となるとそうはいきません。

自分で何とかしなければならないと考えると、そうものんびりと構えていられませんよね。

そこで、今回は戸建て住宅における配管の詰まりについて考え、日頃の対策方法をお伝えします

これを読んでいただいた皆様のお役に立てれば幸いです。

ぜひ最後までご覧くださいませ。

戸建て住宅のトイレは詰まりやすい!?

大袈裟にいうと「戸建て住宅のトイレは詰まりやすい」と考えて使用するのが一番の対策です。

「絶対に詰まります!」と言っているわけではございませんので誤解のないようにしてくださいね。

日頃からそのように考え、対策をしておけば数年先に違う結果が出るということをお伝えしたいのです。

マンションのような公共住宅ですと、排水管は部屋の床下を通りパイプシャフトスペースまで出て、その後は直滑降で公共の下水管までたどり着きます。

ウォータースライダー方式で勢いもつきますし、配管のクランク(曲がり)部分も少ないので流されていく汚物達からしても詰まっている余裕などないわけです。

ただ、戸建て住宅では限られたスペースの中で間取りを狭めないようにクランク(折れ曲り)を何度もしながら下水管にたどり着きます

クランクがあることで水の勢いは弱まり、詰まりやすい部分がどうしてもできてしまいます。

また、トイレの位置から下水管までの距離が長いときは横引きの距離が長くなります。

そうすると一回流しただけでは汚物が下水管までたどり着かず、排水管の中に止まることもあります。

それが固着し、土手となり、後から流れてくるものを蓄積させ留めてしまうこともあるのです。

キッチンの排水も要注意!

排水の詰まりといえばトイレに注目しがちですが、私が最も気にするべきだと思っているのはキッチンの排水です。

なぜかというとキッチンでは気をつけていても知らず知らずのうちに油を流してしまうからです。

油は温められた状態ですとトロトロの液体状なのですが、冷やされると固まる性質です。

つまり、調理が終わってお皿洗いをした時に配管に流された油が、配管内で冷やされることにより固まり、土手を作るのです。

実際、私も我が家を建てて5年目くらいにシンクの排水スピードが極端に遅くなり、妻に言われて調べたことがありました。

はじめは軽く考えており、詰まり抜きの業者さんに電話をして見積もりをとったところ、何と6〜7万円の費用がかかりますと言われたので即答で丁重にお断りしました。

仕事上、これも経験だと前向きに思考を働かせ、私自身で屋外の排水マスをひとつづつ開け、ホースで蓄積した汚れを取りながら念入りに調べていくことにしたのです。

ほぼ一日がかりで調査し、分かった原因はキッチンシンク下の直径50mmのジャバラの配管内での詰まりでした。

キッチンはユニットになっているので工具を使わずとも分解ができます。

蛇腹の配管を取りだし、そっと庭に運び、中身を掃除することにしました。

実はその時、あまりの衝撃的な詰まりの光景に思わず状況写真を残したのですが、ここでお見せできないほどのグロテスクさがありましたので、自主規制をすることにいたします。

文章で表現すると、コラーゲンのお化けみたいな塊がぎっしりと詰まっていたのです。

そうならないための日頃からの対策

さて、詰まってからでは遅いので日頃から対策をしていきましょう。

トイレ対策

先ほど述べたように、戸建て住宅の排水管はウォータースライダーではないのです。

まずは流れにくい部分もあるということを頭で理解しましょう。

そうなのであれば逆の発想で、流れやすいものだけを流すよう心がけるべきなのです。

トイレットペーパーひとつをとっても硬い素材のものから水に溶けやすい柔らかい素材のものまで様々な種類が売られています。

少し値段が高かったとしても、迷わず水に溶けやすい柔らかい素材を選ぶべきです。

また、流せるシートの使用も注意が必要です。

どのぐらい水に溶けやすいのか、いくつかの商品を試しに購入してみて実際に水で溶かしてみるといいかもしれません。

素早く水で分解するような素材であればいいのですが、なかなか溶けない素材であれば今後は使うのをやめましょう。

どうせトイレに流してしまうものだし…という観点で海外製品などの安いものを選んでしまうと後で後悔することになるかもしれません。

次に、流す水の量についてのお話をします。

トイレのリモコンには「大・小」のボタンが並んでいます。

「節水」と書かれたボタンも見かけることがあります。

しかし、私は常に「大」のボタンを押すようにしています

理由は、現在流通しているトイレ機器に設定されている流水量の変化にあります。

実は10年くらい前まではトイレのタンクは約8リットルの容量だったのですが、現在は節水の観点から約6リットルまで縮小したものが主流として流通しています。

流す水の量が減った分、トイレメーカーは陶器の形状を工夫することで水流に勢いを出すようにしたり、表面のコーティングの精度を上げて汚れにくくしたりしているようです。

普通に使っている分にはもちろん問題はないのですが、さらにそこで「小」を選び流水量を減らす必要性は無いように感じます。

水を流せば流すほど排水管の内部は洗浄され、詰まりのリスクが減ることは明らかです。

社会的に水不足の環境に陥った時以外は極力多くの水を排水管に流してあげるようにしてはいかがでしょうか。

キッチン対策

先ほど述べたようにキッチンの排水管の天敵は油です。

対策としては、定期的に暖かいお湯を流すとか、配管の洗浄剤で洗浄するなどのメンテナンスは必要です。

暖かいお湯を流すのは週に一回、洗浄剤を使用するのは月に一回くらいがベストではないでしょうか。

これに関しては、多くやりすぎたからと言って問題が生じることではありません。

やらなければ配管内の油の蓄積がさらに蓄積を重ね、じわじわと穴を塞いでいきます。

半年に一回ほどの頻度で、汚れが溜まってきたかなと思ってから洗浄をするのでは、実はもう遅いのです。

排水管を詰まらせない最大の作戦は常日頃から排水管の中をきれいに保つことなのです。

浄化槽エリアの方はあまり強い洗剤ばかりを使っていると浄化槽内のバクテリアにも影響が出てしまいますのでよく説明書を読んでから洗浄するようにしてくださいね。

トイレが詰まった時の対処

トイレの詰まりの場合はよほど水に溶けにくい固形のものを流していない限り、簡単に抜けることがほとんどです。

よく子供がおもちゃを流してしまったという話を聞きますが、そうなるとトイレを直すのに1◯万円以上の損失になります。

なぜならトイレの器具はずし、配管の張り替え、各所仕上げ材の撤去張り替えなど様々な工事が絡んでくるからです。

紙詰まりであれば、ホームセンターに売っている詰まり抜き(スッポン)をあてがいジュボジュボとやれば流れていきます。

詰まり抜きには和式用と洋式用があり、最近では和洋対応可のものもあるようですので意識して選んでいただくといいかと思います。


最後に

いかがでしたでしょうか?

はじめに煽るような言い方をしてしまったかもしれませんが、詰まるかもしれないという心構えで使い方に気を使うことはやはり重要です。

その意味をきちんと理解し、備えておくだけで心配事は一つ消えるのではないでしょうか?

今回お伝えしたことを頭の片隅に入れていただき、ぜひ快適な戸建ライフを過ごしていただければと願っております。


それでは今回はここまでといたします。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

 

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