不安。現場監督が現場に来ない!?現場監督の本来の役割とは?

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工事中のアドバイス
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私の仕事の話をします

ハウスメーカーの現場監督の仕事について語ろうと思います。

それはまさに私の本職であるため、自分の仕事を語ることになります

いざ書き出そうとすると、なかなか緊張するもんですね。

でも皆さんのマイホーム作りに少しでも役に立つのであれば、その話をする必要性がありますので話しますね。

ハウスメーカーの現場監督の役割について書くことにした経緯は、「現場監督の本来の役割」をあまりご理解いただいていないがために「監督が現場にいない!?仕事をサボっているのでは!?」と言われることが未だにあるからです。

事前にこの記事を読んでいただくことで、あーそうゆうことなんだとご理解を得られると思いますし、逆に、そうであればハウスメーカーを選ぶのはやめようと判断される方もいるかもしれません。

どちらを選んでいただいても結構だと考えますが、このようなシステムであることを知らずにハウスメーカーと契約するのだけは絶対に避けて欲しいのです

あなたの思うように動かしたくても監督もそのハウスメーカーの社員です。

会社の方針に従うしかありません。

毎日現場に足を運べ。などとあなたが命令すれば無理な要望だと言われてしまいます。

また今からお伝えする内容は私の勤めている、ある特定の会社だけに限ったものです。

カントクパパ の勤めている、あるハウスメーカーの体制はこうなんだと思ってお読みください。

他のハウスメーカーはもしかしたら違う体制で仕事をしているかもしれません

そこに間違えがあってはいけないので前置きとしておきます。

では是非最後まで読んでいってください!

現場監督の本来の役割とは

「工事の責任者は現場監督である私です!」

と、言われたところで実際の仕事内容や本来の役割を理解できませんよね。

ここでは現場監督の本来の役割とは?という視点から解説を進めていきます。

現場監督の本来の役割をシンプルに言い表すと、「施主である皆さんと工事現場をつなぐパイプ役」というのがベストではないかと考えます。

きっと皆さんは工事に関して漠然と心配ごとや不安を抱えているに違いありません。

それを解消するために現場監督はいます。

施主の気持ちをしっかりと理解し、現場に伝える役割を担っています。

そうする事で施主と現場を一体のものとし、「家」という形あるものにしていくのです。

なので、工事中は私たち現場監督に皆さんの想いを目一杯伝えてください。

ほとんどの現場監督はその役割を認識しており、施主である皆さんから、もし何かしらの心配や不安を打ち明けられたのであれば全力で解決の糸口を示そうとしてくれるはずです。

現場監督は常に現場にいるという妄想

しかし、この本来の役割と、皆さんが思い描く現場監督のイメージが一致していない事が意外と多く、思わぬクレーム案件に発展している事例が私の周りでも多くあります。

その中のひとつが「監督が現場に全然来ない」という不満です。

先にお伝えすると現場監督が毎日現場に足を運び、皆さんのお家を眺めて見守ってくれていると思っているのであれば残念ながらそれは妄想です。

そんな現場監督はハウスメーカーにはいません。もっと言うと効率が悪すぎます。

実際はもちろん決められた工程内の検査で必ず現場に行きますが、タイミングよく施主と居合わすことなど確率的には少ないわけで、そう思われてしまうのも仕方がないかもしれません。

ただ、それについて不満を抱えながらマイホームを建てていく、なんてことは両者にとって健全ではありません。

少なくともこのブログを読んでいる皆さんにはマイホーム作りを楽しんで欲しいのです。

そのためには現場がどのように運営されているのかを知っていただく必要があります。

それを知れば、おそらく大きな不満も解消するはずなので、できる限り説明をしていきます。

どれだけの仕事量をこなしているの?

これはよく聞かれるご質問です。

私の勤めるハウスメーカーでは現場監督1人あたり年間40棟ほどの家を受け持ちます

平均すると月約3〜4棟の家が着工し同時に9〜12棟の家を並行して管理しなければなりません。

それを言うとたいてい驚かれます。「そんなに管理されていて大変ですね・・・」

労いのように聞こえるその言葉ですが、気持ちの面では間違いなく不安が発生していることでしょう。

しかし、それが現実なのです。

つまりは、その量をこなしていかなければ会社として利益をあげられないという訳です。

実は戸建住宅は建設業界の中ではビルやマンションなどの大型物件と比べると薄利多売で成り立っているという原則があることを、まずは皆さんに理解してもらわなければならないのです。

この話を聞いて皆さんが百歩譲ってハウスメーカー側の理由があることは理解できたとしましょう。

しかし、だからと言って大切な皆さんのマイホームの管理が希薄になり、品質が落ちてしまっていたらどうでしょうか?

それは大問題です。

でも、安心してください。

品質を保ちながら管理をする方法で監督は仕事をしています

次にその方法をお話ししていきます。

工事の立役者はこの人たち

もちろん皆さんが生活している時間と同様、現場監督に与えられた労働時間があり、それには限りがあります。

昨今の「働き方改革」もあり、さらに時間の制約は厳しくなるばかりです。

どの仕事でもそうだと思いますが、限られた時間の中で量をこなしていくためには、企業努力だけでなく創意工夫を凝らしていかなければなりません。

ではどのようにして品質管理をしているのか?

誤解を恐れずに言うと、すべての建物の細部に至るまで現場監督がチェックをすることは現実的に不可能です。

なので、私たちは役割分担を決め、業務の分散をしているのです。

工事の立役者は「現場監督」「施工管理者」「職長」の三者です。

常にその三者が現場の事を話し合い、連絡を取り合いながら安定的に工事を進めています。

ではその立役者たちの主な仕事内容を解説していきたいと思います。

「現場監督」

ハウスメーカーの現場監督。つまり私のことです。

現場監督は会社で決められた工程内の検査を現場で行い品質のチェックをします。

工事の全体を統括し工程を組み、工程内検査を行い施工管理者に指示を出します

施主との打合せを行い調整をしたり、お金の管理なども行います。

工事監理に関する事務的な仕事も多く、その作業にも多くの時間を回さないといけないため、目的もなくふらふらと現場を巡回することはありません

余談ですが、たまに近隣クレームが突発的に発生し、その処理に時間をとられることはよくあります。

☆ハウスメーカー現場監督の仕事内容をまとめた記事もありますので👇こちら👇も是非ご覧ください。

現場監督の仕事内容まとめ わかりやすく説明します。 BYカントクパパ

「施工管理者」

施工管理者とは基礎工事、建方工事、内装工事、設備工事など色々な工種がある中、それぞれを受け持つ各専門工事店のリーダーです。

現場監督よりも専門的で深い知識と技術を持った人たちです。

彼らがそれぞれの専門分野における品質の確保を下支えしてくれています。

施工管理者は施主からの要望や注意点を現場監督から受け取ります。

その内容を現場の職人さん達に伝えます

また、職人さんたちのローテーションを組んだり、管理を行います。

時には現場に材料を調達したりもします

工事が終われば工事店としての自主検査を行い、私たち現場監督のチェックを受ける準備をしてくれます。

「職長」

職長は職人さんたちの親方です。

職人とは実際に現場で建設作業をする技術者たちです。

家が出来上がるのは彼らの日々の努力があってからこそなのです。

また職人さんの技術や腕次第で仕上がりの良し悪しが決まります。

大変重要で責任のある仕事です。

現在、職人さんの数は激減しています

やはり現場での作業はそれだけきついということなのです。

でも、今日も明日も職人さん達はお客様に喜んでもらう為に暑い日も寒い日も一生懸命汗水たらして作業をしてくれる貴重な存在です。

なので私たちは彼らに感謝しなければなりません

仕組みと役割を理解しましょう

工業化住宅の特徴である高品質な資材をベースとしつつ、「現場監督」「施工管理者」「職長」の三者がそれぞれの役割をこなすことで現場が管理され、皆さんのマイホームは着々と作られていくのです。

なんとなくご理解いただけたでしょうか?

知っていれば、施主である皆さんはこれを読む前のような余計な心配をせず、安心してマイホーム作りを任せることができるのではないかと思うのです。

もし、現場監督が毎日足しげく建築中の皆さんのマイホームに通っていたら、何か問題が発生しているのかも、と疑ってみるべきかもしれません…。

組織としてしっかり管理がされている、そう理解しながら皆さんのマイホームが出来上がっていくところを、是非楽しみながら見守りましょう。

全体のまとめ

私は常日頃から目標としています。

施主の皆さんが、お引き渡しの時にありがとうと言って最高の笑顔を見せてくれる事を

その時ばかりは本当に嬉しく思います。

最近は歳のせいか涙腺が緩くなり、嬉しすぎて涙が出ることもあります(笑)。

でも、きっと、それが私の仕事のやりがいなのだと信じています

現場監督を見る皆さんの目が、少しだけでも変わっていただけたなら、今回のブログは意味のあるものになったのではないでしょうか。

現場監督は皆さんの笑顔を見るために、現場ではないところでも一生懸命働いてます。

是非安心して工事を任せてあげてくださいね。

 

 

最後まで読んでいただきありがとうございました。

コメント

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