失敗しない外構工事【はじめに】

現在、住宅を建築中です。
建物工事は無事に終わり、今は外構工事に着手しているんですが色々と問題が発生していて困っています。
玄関へのアプローチの通路のど真ん中に排水ますのフタがあって見栄えが悪くなりそうだし、エアコン室外機の目の前に植栽があって、夏場の熱風で枯れるんじゃないかと心配になったり。
建物にお金をかけすぎてしまい予算的に厳しくなったのでハウスメーカーではなく地元の外構屋さんに依頼しました。
外構工事ってこんなにもうまくいかないものなんでしょうか?
この記事ではこういった悩みにお答えします。
- 建物と外構には密接な関係があることを知る
- 予算の割合を最初から決めておく必要性
- 建物計画と外構計画は一体のものと考える
失敗しない外構工事
建物と外構の密接な関係
建物工事と外構工事は別のくくりとして扱われる事が多いようですが、実は密接に関係しています。
確実に連携をとりながら計画を進めなければなりません。
その理由を考えてみましょう。
例えば建物の配置はどのように決めますか?
駐車場やアプローチの大きさや位置が決まっていなければ建物の配置など決められませんよね。
もっと具体的な例を挙げると、水道メーターやガスメーターは建物工事で設置しますが、その位置が門塀と干渉していたらどうしますか?
メーターの位置を変更するのには申請が必要ですし、何よりお金がかかります。
お金をかけないためには門塀の位置をまた検討し直さなければなりませんよね。
他にも、配管経路に植栽がかかっていたら根っこで排水管を痛めてしまう心配もあります。
カーポート照明に電源が必要であれば電気配線を確保しておかなければなりません。
後からやろうとすると建物の外壁に穴を開け、電気の配線を確保しなければなりません。
それくらい建築屋さんだったら考慮するべきだろうとお考えの方もいると思います。
しかし現実問題、ビルダーの営業マンの中にはとにかくまず建物を契約したいという考えから、外構の提案もせずに建物計画を進める人がいたりします。
施主も外構工事を付帯的に考えてる人が多いので、後から考えればいいやと思ってしまいます。
建物の設計者も外構計画が不明であれば計画上注意しなければいけない点すらわかりません。
つまり、後から困らないようにするためには建物工事と外構工事は全くの別物ではなく一体のものとして考えていかなければならないのです。
予算の割合を決めておく
マイホーム計画の重要な項目の中には予算計画があります。
限られた予算を上手に使っていくために、あらかじめ見積もっておくものです。
土地と建物にいくらかかるか、その他諸費用にいくらかかるか、そして外構工事にいくらかかるかをきちんと決めておきましょう。
施主の中には外構工事は付帯工事くらいにしか思っていない方がいます。
営業マンに言われるまま、短絡的発想でざっくり150万円くらい見込むとしましょう。
しかし150万円の外構ですと敷地の広さにもよりますが、おそらく必要最低限の外構しかできないはずです。
一般的には(建物+土地にかかる費用)×10%が外構に見込むべき予算と言われています。
つまり土地建物の合計金額が1500万円前後であればちょうどいいくらいの外構の予算となります。
しかしそこまでの格安物件はそうそうお目にかからないのではないでしょうか。
また、建物にお金をかけすぎて外構が最低限では全体のバランスが悪くなります。
外から見た時に違和感を与えてしまうし、使い勝手が悪いものになってしまう可能性もあります。
なので10%の予算の確保はしておいた方が間違いはありません。
もしかしたら、どんな形でも150万円以内に押さえれるのならばその方が良いという方もいるかもしれません。
外構計画中、カーポートが欲しくなったり植栽を入れたくなったりしてもそれをぐっと我慢し、後は自分たちで少しずつDIYで仕上げていくと決めているのであればそれも一つのやり方です。
初めからそのように考えているのであれば何も問題はないのですが、そんな器用な人は世の中にはあまりお見かけしません。
なので、家のランクに適した外構計画を目指し、ある程度余裕を持った予算枠をきちんと見込んでおきましょう。
それが外構工事を成功させるためのポイントなのです。
建物と外構は一体のもの
何度も言ってきましたが建物と外構を分けて考える事がそもそもの間違いなのです。
固定観念があるのであれば今すぐにでも打破してください。
建物と外構を切り離して考える風潮があるのは明らかにメーカー側の魂胆です。
施主に建物の見積もりを提示する時にハードルを下げさせるための作戦なのです。
そして、「外構なんて別枠でだいたい150万くらい見とけば大丈夫ですよ」などとごまかして契約をさせるのです。
繰り返しますが建物と外構は密接な関係があります。
「契約」を切り離すことはできても「計画」を切り離してはいけません。
例えば、フランス料理でもお皿の選定は大変重要なポイントです。
洗練された陶器の容器に盛り付けられた料理と紙皿に乗せられた同じ料理とでは、印象だけでなく味も落ちたように感じますよね。
外構工事も同じです。
建物が料理とすれば外構はお皿です。
どちらかが欠けても成立しないものと考えるようにしてください。
つまりそれが理想のマイホーム への近道なのです。
失敗しない外構工事【まとめ】
最初に登場した施主さんの悩みにアドバイスをするのであれば、冷たいようですが「残念ながらもう手遅れです。」というしかありません。
それぞれが自由に設計しており、歩み寄りをした形跡が見受けられないからです。
アプローチがそこにくる事が事前にわかっていれば配管の位置を少しずらしていただろうし、エアコン室外機の熱風がかかるようなところに植栽の計画はしないでしょう。
また、この場合、建物と外構が別会社のために不整合が発見された時のやりかえ工事をどちらが担うか揉める原因となります。
もし、建物とは別の外構業者で工事を依頼するとしても、
- 『早期の計画を立てること』
- 『建物計画と外構計画の整合を確認させること』
素人だから知らないと言っていては大きな失敗につながります。
これから建てる人には絶対に知っておいて欲しい。
それでは今回はここまでといたします。
過去にも同じテーマでブログ書いてます。
さらに詳しく知りたい方はそちらもよろしくお願いします。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
コメント