はじめに
ネットでプレハブ住宅のメリット・デメリットを調べるとだいたい同じことが書かれています。
メリットは
- 品質の安定
- 工期短縮
- トータルコストの削減
- プランに制約あり
- 変更が困難
- 搬入経路や土地の形状に制約あり
と言う具合です。
全て真実であり、有益情報ではありますが、消費者目線からしたら疑問が浮かびます。

「メリット・デメリットがあるのは分かりました。では、デメリットに対してはどのような心構えをしておけばいいの?」
このブログではプレハブ住宅を選んだ方、もしくは選ぼうとしている方にデメリット対策をお伝えしていきます。
これを知っていれば選んだハウスメーカーの特徴に寄り添い、後悔のない良い家づくりに役立てることができるはずです。
それでは最後まで読んでみてください。
プレハブ住宅のデメリット対策①【プランに制約がある】
プランに制約がある理由
規格化された部材を大量生産することでプレハブ住宅メーカーはコストダウンをしています。
そのメリットを活かすために犠牲にしているのがプランの自由度です。
例えばリビングに大きなサッシを設置し明るい日差しを取り入れたかったのに耐力壁が邪魔で断念したり、天井吹き抜けを広く取りたかったのに梁が構造上必要で断念したり。
間取りを理想に近づけようとすればするほど必ず構造的な弊害が発生します。
これは各社独自の構造認定をとっているユニット方式の弊害とも言えます。
対策・心構え
しかし、こう考えてみてはいかがでしょうか?
施主の要望が第一優先となって、構造上必要なものを省いて間取りを作った結果、もし大きな地震が来たときに建物が崩壊したら大変なことです。
そもそもメーカーの基準に沿うことは家の構造耐力が守られているという安心材料です。
施主に言いにくい間取りの制約をきちんと話してくれる設計者には感謝をしてあげてください。
妥協できるところは協議の上妥協し、そうでない時は間取りの練り直しを何回も依頼することです。
もしまだ工事着手に至っていないのであれば施主が納得するまで何度でも打ち合わせを繰り返すことが必要です。
プレハブ住宅のデメリット対策②【着手後変更が困難】
着手後の変更が困難な理由
工事着手をした段階でほぼ全ての材料は工場にオーダーがかかります。
なぜなら確定したオーダーを受けてから、材料搬入のタイミングに間に合うように材料の準備に取り掛かるためです。
つまり表面上は現場のみで施工が進んでいるように見えますが、実はそれよりだいぶ以前からバックボーンで建物の部材の製作が進んでいるのです。
例えて言うのであれば、夜空の花火は打上げ会場の下で職人さんが花火玉をこしらえているのではなくて、綿密な計画のもと職人さんが何日も前から製作をし、合わせて花火会場の下見や準備などを経て打ち上げに至っているのです。
ここで言う工場は花火玉の製作や下準備の役割であり、施工現場は花火大会当日の会場なのです。
それを理解しているのであれば、花火大会当日になって、「黄色の花火を頼んでいたけどやっぱり赤の花火に変えてください。」とはなかなか言えませんよね。
工事中の追加変更がプレハブ住宅の流れの中では困難であると言うことはお分かりいただけたでしょうか?
対策と心構え
工事中の追加や変更が発生した場合、もし対応できたとしても割高になる可能性もあります。
そうならないための対策をとっておきましょう。
最も重要な対策としては計画段階のうちにしっかりと納得のいく打ち合わせをし、着工前には確実に終わらせておくことです。
もし、納得していないままなのに工事着手を急かされたとしても絶対にOKを出してはいけません。
全てにおいて納得をした上での工事着手を徹底することです。
もちろん、大抵の人は初めての家作りなので分からないことばかり。
不安な気持ちで前が見えない状態だと思います。
また、自身の生活の中で納得のいくまで十分な打ち合わせ時間をとることすら難しい人もいるでしょう。
そのような人は一回の打ち合わせを密度の濃いものにすることが重要です。
密度を濃くするためには施主の意見やイメージをはじめから的確に設計者に伝えることです。
しかしながら設計者にあなたのイメージを伝えることは一番重要でありながら一番困難な作業です。
なぜなら素人が頑張って言葉を使って説明してもなかなかうまく伝わらないからです。
でも、大丈夫です。有効的な手段があります。
それは写真です。雑誌の切り抜きでも構いません。
家づくりが決まったら、気になっている家の外観や内覧会に出向いたときにイメージが良かったりしたら写真に収めておくといいでしょう。
つまり、言葉ではなく視覚で伝えることで設計者にイメージを理解してもらうのです。
写真でイメージを伝えた後、しばらくはプロに図面制作を任せてみましょう。
あとは出来上がった図面をもとに、イメージと違う部分を絞り出し、少しずつ調整していく作業をするだけです。
また、仮の図面ができたら打ち合わせの前にはデータで送っておいてもらい、次の打ち合わせまでの予習をしておきましょう。
家づくりにおいて施主が一番頑張らなければならないのは実はこの打ち合わせ期間です。
大変だと思いますが全力で集中して取り組みましょう。
プレハブ住宅のデメリット対策③【土地選びに制約がある】
土地選びに制約が必要な理由
プレハブ住宅の材料は工場で製作したものを現場に運び入れます。
材料の運送方法がそのような流れであるため、運び入れる際に重機やトラックがその敷地まで到達できることが条件になります。
もし前面道路の幅員が極端に狭かったり重機が据え付けれないような条件の敷地だったりする場合は施工ができないと判断されてしまいます。
せっかくプレハブメーカーで契約したくても断られてしまうのです。
対策と心構え
こればかりは土地探しの段階からこの知識を知っていなければなりません。
土地契約の前に以下のポイントを調べてください。
購入しようとしている敷地に該当する条件はございませんか?
- 前面道路幅員が狭い
- 搬入経路に狭い曲がり角がある
- 道路側上空に電線が通っている
- 大型車通行禁止道路である
- 前面道路が一方通行制限
- 敷地内に高低差がある
- 旗竿敷地である
もし該当するポイントが一つでもあるのであれば、実際にそのハウスメーカーで施工ができるのか担当者に確認しておくと良いでしょう。
土地を買っても希望のハウスメーカーで家を建てれないとなってしまっては悲しいですからね。
プレハブ住宅で建てることが決まっているのであれば、土地探しはハウスメーカーに早くから協力してもらうのが一番安心だと言えます。
まとめ
最初にも言いましたがプレハブ住宅にはメリットが多く、これから家づくりをご検討の方にはおすすめできます。
しかし、メリットがあるということはもちろんデメリットもあって当然です。
ですが、その知識を事前に知っておくことで、デメリットに対する対策が取れるのです。
どうかしっかりとデメリット対策をとって楽しい家づくりを目指してください。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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